11. 犬の痒み止めの薬について

かゆみのある病気

犬のアトピー性皮膚炎には、以前は副腎皮質ステロイドやシクロスポリンなどの内服薬が使われていました。
これらの薬は、細胞機能を調節して皮膚の炎症などを抑えることによって、痒みを軽減させる働きがあります。
ただし、生体を構成するさまざまな細胞に作用してしまうため、副作用などの発現しやすく、長期間使用が難しいことがありました。

ところが、2016年に新しい痒み止めの薬としてオクラシチニブが発売されました。
この薬は分子標的薬と呼ばれるものの一つで、従来の薬とは異なり細胞のある一つの分子構造に結合してその機能を阻害させるため、特異性が高く、副作用が比較的発現しにくい特性があります。
オクラシチニブは、炎症と痒みに関係する細胞間の伝達物を選択的に阻害して、皮膚炎と痒みを抑えます。
この薬は非常に画期的でしたので、世界中の痒みに困っていた犬に投与されて評価を得ています。また最近では、猫にも効果があるとの報告が散見されるようになっています。
ただし、しっかり病気を診断せずに安易に使用すると、症状だけ一時的に緩和されますが、病態が悪化してしまうこともありますので、皮膚病を良く知っている獣医師が診てから、処方してもらうようにしてください。

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