最近、犬用の保湿剤が、多種類にわたって販売されるようになってきました。
皮膚の一番外側、我々が普段見ている皮膚の表面は、角質層と呼ばれ、死んだ皮膚の細胞(ケラチノサイト)が数層になって重なっています。
その下は主に生きたケラチノサイトが数層に重なって存在し、常に下層から新しい細胞が生まれては、外層の細胞と置き換わっています。
横から観察すると、ちょうど石垣のように細胞が密に重なっているようになっています。
その細胞と細胞の間、さらには再外層の角層間においても、水分と脂質成分が体内から供給されています。
これらは、細胞間や角質の隙間を満たしています。
それによって皮膚内へ侵入する小さな異物が、皮膚の奥へ入るのを防いでいます。
皮膚が湿潤を帯びて滑らかなのは、皮膚バリア機能のためにもあります。
さて、犬、猫の皮膚のほとんどは、被毛に被われていますので、まずは被毛が物理的バリアの役目を果たしています。
そのため、犬、猫の皮膚自体は、人よりも厚さが薄くできています。
それでも普通は充分に体を保護しています。
ところが皮膚の病気で脱毛を生じたり、角化が激しい時や、強い界面活性剤によるシャンプー洗浄による過度な脱脂を引き起こすと、人の場合よりも容易に皮膚の水分バリアが保てなくなることがあります。
その時は皮膚保護のために、保湿剤を勧めることがあります。
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