40.ガイドラインについて

その他

人の医療では、ガイドラインに基づいた診断・治療が行われています。
獣医療においても最近、いくつかのガイドラインが策定され、それに基づいた診療がやっと始まってきました。
私も、国内外の動物の病気に関するガイドライン策定に関わってきましたので、ここでガイドラインについて説明をします。
ガイドラインの意義は、おもに3項目あげられます。

1)最新の標準や推奨に関する情報を提供しやすくすることで、診療の質を保ちます。
これは診療技術のボトムアップと普及を兼ねています。

2)専門家間において標準や推奨を明確に決める機会が提供されるため、
診療知識・技術の向上について検討ができる。

3)飼い主にとっても、一般に推奨される診療がどのようなものであるか理解できる。
そのため獣医師へ安心して検査・治療を委ねることができる。

このようにガイドラインの意義は、獣医師および飼い主の双方にとって必要な情報だと言えます。
各ガイドラインの根拠は、特定の疾患に対する、診断・治療を行った、研究報告群について、証拠や検証結果(エビデンス)を評価して、信頼度の高く、効果のある治療法を選定・推薦します。
そのため、複数の研究者・施設からのエビデンスの良い研究報告が多数必要です。
また、最新の治療法については、充分なエビデンスが集まらないこともあります。
さらに作成後も数年から10年以内で、ガイドラインを更新しなくてはなりません。
結構大変な作業ですが、安心して質の良い獣医療を受けられるように、策定を行っています。一部のガイドラインについては公表もされています。
もし自分の犬や猫が病気になった場合、その病気についてのガイドラインがあるかどうか確認してみてください。

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